アトピカは犬アトピー性皮膚炎、激しい乾癬にお悩みのわんちゃんに経口で与えるお薬です。
製造元であるスイスの製薬会社ノバルティス(Novartis)は、現在、動物医薬品の部門をエランコ(Elanco)という会社に引き継いでもらっています。この会社は、産業動物の予防や治療に加えて、コンパニオンアニマル部門にも進出しており、現在の小動物臨床では必要不可欠なメンバーと言えます。
犬のアトピー性皮膚炎による痒みを抑えてくれる飲み薬で、長年苦しんで来た症状を早急に緩和することができます。
犬アトピー性皮膚炎以外、激しい乾癬(カンセン)、腎炎症候群を含む様々な自己免疫疾患にも有効です。
多くの飼い主さんはステロイドによる治療に否定的ですが、この薬剤は非ステロイド性で、今まで服用していたステロイドの量を減らすことが可能です。
日本や海外における人間の医療現場でも有効成分であるシクロスポリンは使用されており、その安全性と有効性は揺るぎないものです。
本剤は体重が 15kgから 28.9kgの犬を対象にした、アトピー性皮膚炎による痒みを治療する経口薬です。これ以上のサイズの犬は、他のサイズのアトピカと併用することになるため、詳しくはかかりつけ獣医師に相談をして下さい。
アトピカの有効成分はシクロスポリンで、これはカビに由来した物質です。アトピー性皮膚炎は非常に複雑な免疫細胞の過剰反応が起こった結果ですが、シクロスポリンは、その際に活発になる免疫細胞の働きを抑えるように働きます。こうして、炎症や痒みは緩和されることになります。
治療開始時には、1日1回、犬の体重1kgに対して5mg (3.3-6.7mg)を30日間与えます。その後、回数を1日置き、あるいは週に2回、といったようにできる限り減らせるまで減らし、緩和した症状を維持して行くことが可能になります。(ただし、全て個体差があります。)
多くの犬は2週間から1ヶ月程度で、明らかな痒みなどの症状の改善が見られます。
1ヶ月間の治療で大きな改善が見られない場合には、他の薬剤を併用する必要がある場合があります。その際は、獣医師の指示に従って下さい。
すでにステロイド剤を使用していた場合には、アトピカを使用することで徐々にステロイド剤を減らして行くことが可能になります。
この薬剤は全身の免疫システムを抑える作用があるため、何らかの病原体に感染しやすくなり、発ガン性もあります。投薬中、投薬後は、常に動物病院を受診して下さい。誤った使用法は、重篤な健康被害に繋がります。
本剤はステロイド剤ではありません。また、抗ヒスタミン剤とも異なる物質です。
本剤のソフトカプセルの中には、シクロスポリンを含んだ液体が入っています。
この薬剤は体重が 15kgから 28.9kgの範囲ではない犬には使用できません。28.9kgよりも重い体重の場合は、用量によって小さいサイズとの組み合わせが必要であったり、このサイズ2錠を服用しなければならない場合もあります。獣医師が調整した量を守って下さい。
生後6ヶ月を越えていない子犬には使用できません。
妊娠中や、妊娠の疑いがある、授乳中、といった犬には使用できません。
免疫力を低めてしまう可能性があるため、ワクチンを接種する必要がある場合は、獣医医師の指示に従って下さい。接種できないワクチンの種類があります。
血糖値を上げる可能性があるため、糖尿病を既に発症している犬は特に注意して下さい。血糖値が安定しない場合には、獣医師の指示によって投薬を中止することも検討しなければなりません。
ある種の抗真菌剤などは、シクロスポリンの血漿中の濃度を高めてしまうことがあるため、併用の際は注意が必要です。
既に腎臓や肝臓に問題がある場合には投与をしないで下さい。
高齢犬に対しては、常に血液検査や健康診断を行ない、慎重に投与して下さい。
人間において、シクロスポリン投与によって痙攣を発症したと言う報告があります。特に高濃度のステロイド剤の併用の際には投与は慎重に行って下さい。
アトピカ100mg
この経口薬は、体重が 15kgから 28.9kgの大型犬専用アトピー性皮膚炎治療薬で、投与してから早くて2週間から4週間程度で症状が良くなることが期待できます。
過去10年以上の治療した犬のデータ解析から、効果の高さや安全性がしっかりと確立しています。
アトピカ100mg
アトピカ50mg
本剤はソフトカプセルのアトピー性皮膚炎治療薬で、体重が 8kg? 14.9kgの犬のための飲み薬です。アレルギーに関係した免疫細胞に作用して、痒み症状などを緩和してくれます。
長期に渡って本剤の治療分析が行われており、高い有効性と安全性が証明されています。
アトピカ50mg
アトピカ25mg
アトピカ 25mgは、小型犬(体重4?7.9kg)のアトピー性皮膚炎の症状(痒みなど)を治療する経口薬です。殆どの飼い主さんは、投薬開始2週間から4週間程度で痒いが減ったことを実感しています。
シクロスポリンを有効成分とした非ステロイド性のお薬ですが、その効果はステロイド剤と肩を並べるほどの高さで、7割近くの犬は投与量を減らしていくことができています。
アトピカ25mg
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