2019年3月31日日曜日

アポクエル(アポキル錠)16mg20錠



アポクエル(アポキル錠)16mg20錠




犬のアレルギー性皮膚炎のメイン症状である痒みが、経口で投与して4時間で早くも緩和されることが証明されています。

日本でアポキル錠として販売されており、長期使用する場合でも安全性が確立しています。



アポクエル16mg は、日本ではアポキル錠と言う商品名で販売されており、両者は全く同一の薬剤で、有効成分オクラシチニブ16mgが含まれています。従来のアレルギー治療で広く使われているステロイド剤と比較すると、同様に素早く効果が出る上に、安全性は非常に高く、ステロイド不安のある飼い主さんにとっても、痒みで精神的にもストレスを感じている犬にとっても、良いことばかりの治療薬です。

オクラシチニブは、痒みを起こす物質の細胞内での伝達をブロックして痒みが起こらなくなるように働き、最短で4時間後には痒みが和らぐことがわかっています。その結果、犬が皮膚を掻く行為を辞め、二次的な問題である、舐めたり、引っ掻くことで起こる炎症や出血、顔面の痒さにより眼を傷つける、などはなくなります。

本剤は免疫を少し抑制するように働きます。そのため、すでに何かの感染症がある場合には、その症状を悪くしてしまう可能性があるため、特に初めての投与は慎重に行う必要があります。

痒みの原因となるアレルギー性皮膚炎には沢山の種類がありますが、犬の場合、代表的なものはノミアレルギー、食物アレルギー、接触性アレルギー、環境アレルギー、などです。しかし、全てのアレルギー性皮膚炎で共通して言えることは、必ずアレルギーの原因物質が存在することで、本剤は痒み症状を緩和しますが、アレルギーそのものを治療するお薬ではありません。例えば、ノミアレルギーの場合であれば、ノミを駆除することが必須であり、食物アレルギーであれば原因となる食物を取り除き、指定された療法食のみを食べる必要があります。

遺伝が関係しているアトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能が弱っており、人間でも非常に多くの方が悩む病気です。犬は環境にあるアレルギー原因物質(ハウスダスト、花粉、カビ、など)を鼻や皮膚などから取り入れてしまい、大抵、1歳ぐらいから3歳ぐらいまでに発症します。

原因にもよりますが、季節毎に、あるいは季節に関係なく、皮膚が赤くなったり、痒みを経験することなどから始まります。やがて、特徴的な部位(顔、耳、肉球や肢の先、脇腹、鼠径部、腋の下)は赤く、痒みが出て脱毛するような症状が集中するようになります。

慢性化すると色素沈着や肥厚(皮膚が分厚くなって、硬く感じる)も見られることがあります。そして、ほとんどの場合、二次感染により細菌性皮膚炎、マラセチア性皮膚炎(酵母菌の仲間)、慢性的な外耳炎や結膜炎、などに悩まされるようになります。

そこで、まず本剤を使って痒みを和らげてあげることは必要ですが、感染症管理やアレルギー原物質除去、食物のコントロール、などをしっかりと行い、皮膚のバリア機能を上げる外用ローションを塗布する、なども常に行わなければなりません。ですから、本剤のみに頼ることはせず、生活環境全体を犬にとって快適な状態に整えてあげることも必要になります。



アポクエル(アポキル錠)16mg20錠



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